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ポール・オースター 「ティンブクトゥ」 [心に残る本]

今日は犬が主人公のお話です。
ポール・オースターの「ティンブクトゥ」。
被災ペットの状況を考えていて思い出しました。

ポール・オースター「ティンブクトゥ」.jpgティンブクトゥ (新潮文庫)
初めにお断りしておきますと、難解なテーマが多いポール・オースターの著書の中では読みやすい本です。

主人公は犬のミスター・ボーンズ。
温かい季節は放浪暮らしをし、寒い季節は母親の元で詩を書いて暮らすウィリーといつも一緒だった。
学生時代の薬物の大量摂取が原因で人格が変わり社会に適合できなくなってしまったウィリーだが、ミスター・ボーンズを人間の友達のように扱い、各地を旅し様々な物語や考えを語って聞かせた。
おかげでミスター・ボーンズは英語が堪能で(発音するときには「ワン」になってしまうのが残念だが)、ウィリーと強い絆で結ばれていた。

ミスター・ボーンにとって、ウィリーのいない世界は死ぬことに等しい。その位、ミスター・ボーンはウィリーを愛していた。

しかしウィリーはもう長くない。病で余命何日もない。
自分は来世の場所であるティンブクトゥに行くのだと、そこは幸せな場所なのだと話して聞かせるウィリー。
ミスター・ボーンにとっても、ティンブクトゥは犬も人間も同じ言葉を話し、ウィリーともう一度一緒に暮らせる幸せな場所だと思い描く。

一人ぼっちになったミスター・ボーンは自分の生きる場所を求めて旅をする。
空腹を抱え何十キロも歩いた挙句、素敵な庭のあるきれいな奥さんの住む家に飼われることになる。
鎖に繋がれた日々だったが、それなりに楽しい生活を送ることができるようになる。
でも、新しい家族にとってミスター・ボーンはあくまで犬だ。人間の友達のように接してくれたウィリーとは違う。
そして、ミスター・ボーン自身も病に冒されていた。

ミスター・ボーンが選択した道は・・・


この本を通して感じるのは、
ミスター・ボーンと飼い主であるウィリーとの強い絆。
人間が思っている以上に、犬は人間を理解し色んなことを考え、思い出を振り返る存在だということ。

先日読み返して、
被災地で飼い主を信じて待っているわんこたち(にゃんこも)と重なって、涙が止まらなくなってしまいました。

興味を持った方はどうぞ[次項有]ティンブクトゥ (新潮文庫)





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ディケンズ「クリスマス・キャロル」 [心に残る本]

久しぶりにこのテーマで記事を書きます。

2年間に読んで、いたく考えさせられた「クリスマス・キャロル」。
ディズニーの3D映画にもなりましたが、こちらはいただけなかったですね。

ディケンズ クリスマスキャロル.jpgクリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)

主人公のスクルージは並はずれた守銭奴で、長年共に事業を担ってきた共同経営者の葬式にもいかないくらい他人に興味がない。
慈善団体からクリスマスの寄付を求められても、「貧乏人は救貧院に入れてしまえばいいんだ」と返し、
唯一の甥っ子から「年に一度のクリスマスくらい一緒に家で祝おう」と誘われてもけんもほろろに追い返す始末。

そんなスクルージが、3人の精霊に導かれて、自らの過去、現代のクリスマスを祝う貧しくも心清らかな人々の姿、そして最後に自分の未来を見ることになる。
そしてスクルージは様々な思いや葛藤を抱き、ある結論にたどり着く。


と、大まかにこんなストーリーです。


スクルージにも楽しい思い出があり、辛い過去がありました。スクルージは生まれたときから守銭奴だったわけでも思いやりのない人間だったわけでもありません。
今のスクルージを作ったのは、スクルージの辿ってきた人生そのものです。

その過去を振りかえる機会を与えられ、このままの生き方を続けていったら将来の自分がどうなるかを見せられたスクイージが、何を思ったか・・・
ここはぜひ本を読んでくださいね。短編小説ですから、1~2時間で読めちゃいます。


私はこの本を読んで、自分自身の人生を振り返りこれからのあり様をじっくりと考えることは誰にでも必要だ、
と思いました。
ちょうど休職中だったので余計心に響いたのだと思いますが、この本を読んで「これからの自分の生き方を決める答えは自分自身の中にある」という確信を持つことができました。

季節外れの題名ですが、興味のあるかたはぜひ。
クリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)


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オメラスから歩み去る人々_マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』 [心に残る本]

サンデル教授著「これからの『正義』の話をしよう」の中で取り上げられていた、「オメラス」。

ー 一部加筆・修正しました ー

ル・グィンの書いた著書を、震災前の2月に読みました。
あまりにも考えさせられる重いテーマだと思いました。

そして今回の震災で、私達の住む世界が「オメラス」であることを改めて実感させられました。
昨日、よくお邪魔するfujiki先生の記事にも言及があり刺激を受けましたので、少し私の思いを綴ってみたいと思います。

2011-03-28 14.34.48-1.jpg

きょうも上天気 SF短編傑作選 (角川文庫)

まず、「オメラスから歩み去る人々」を簡単に紹介します。

オメラスは華麗な塔が立ち並ぶ海沿いの都。そこには君主制も奴隷制も、株式市場も警察も、宗教の制約もない。
人々は、お互いを思いやり、慈しみ、幸福そのものに暮らしている。
夏の祝祭には沿岸から人々が集まり、料理を楽しみ、音楽に耳を傾け、馬のレースに興じる・・・。

澄み渡った空にはツバメが弧を描き、野原には色とりどりの花が風に揺られている・・・

-まずは、そんな幸せな風景を想像してください。

ところが、この幸福はたった一人の子供によって支えられている。
窓もない暗い石畳の道具部屋のようなところにひとり閉じ込められている子ども。もちろん、服は着ていないし、トイレもない。

-そういう状態にいる人間がどうなっていくかは、想像していただきたい。または、著書を実際に読んでいただきたい。

そして、オメラスに暮らすすべての人々がその子どもの存在を知っている。大人も、子どもも。
オメラスのすべての繁栄と美と喜びが、たったひとりの子どもの犠牲の上に成り立っていることを。

すべての人々の幸せは一人の人間の徹底的な犠牲の上に成り立っている。逆に言えば、犠牲がなければ成り立たない。

ーーーーーーーーー

犠牲を承知で幸せを享受するか、すべてを手放して立ち去るか。

ル・グィンは、読むものに問いかけています。

このように、社会の繁栄というのは一部の(それが少人数なのか、一つの地方なのか、一つの国なのかの程度の差はありますが)人間の犠牲の上に成り立っている、ということを考えさせられます。


これを今の私達が置かれている状況に置き換えるならば・・・
街は夜も昼も明るく煌々として、欲しいものは24時間いつでも手に入り、ボタン一つでなんでもできる便利な生活・・・
大なり小なり首都圏に住む人間は、こんな生活に何の疑問も持たなかったわけですが、実はそれは原発と隣り合わせに暮らしていた東北の人々のおかげだった。
そして事故が起こった今、収束させるために被曝のリスクを負いながら作業している方々がいる。

今回の震災で、私達もオメラスに暮らしていることを自覚する必要があるのだと思いました。
その先にどのような選択をするのか・・・

今の私には、答えがもてませんでした。

皆さんはどうお考えでしょうか。

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ブルースとりーと半次郎2

支援要請をしているのはこちら→ドッグウッド わんにゃん災害支援金





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温かい気持ちになれる_こころのチキンスープ [心に残る本]

こころのチキンスープこころのチキンスープ―愛の奇跡の物語

ジャック キャンフィールド (著), マーク・ビクター ハンセン (著), Jack Canfield (原著), Mark Victor Hansen (原著), 木村 真理 (翻訳), 土屋 繁樹 (翻訳)

この本は、人を「敬う」心や人を「心から愛する」気持ちを呼び覚ましてくれる、
そんな一冊です。

私は、寝る前に読むと、温かい気持ちになって眠ることができます。


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本当に大切なものは何か考えさせられる本_星の王子さま [心に残る本]

星の王子さま (新潮文庫) 星の王子さま
サン=テグジュペリ (著), 河野 万里子 (翻訳)
新潮文庫


この本は、私が折りに触れて読み返す本の一つです。


王子さまは、自分の星を後にし、色んな星を旅したのち地球にたどり着きます。

その中で自分の知らなかった世界や価値観を知り、自分が星に残してきたものが、自分にとって「かけがえのないもの」であることを知るのです。

自分にとって大切なものが何かを知った王子さまは大きな決断をします。

その決断に、私は涙が止まりませんでした。

続きはこちらへどうぞ♪


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